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奇跡のりんご

奇跡のりんごは無農薬のりんごを作った農家の実話をもとにした映画です。りんごという果実は、とても小さな果物でした。それを人間が改良に改良を重ね、今のように大きく甘くしました。しかし、病気や害虫が多く、日本での栽培は青森だけになりました。病気や害虫駆除にはたくさんの農薬を散布します。その農薬のせいで多くの農家の人が苦しめられていました。
その一人が秋則の妻の美栄子です。寝込んだり、発疹が全身に現れたりといたたまれななくなった秋則は、減農薬に取り組みます。それでも農薬を使うので、美栄子の具合は格段に良くなくることはありません。たまたま手に取った本に、何もしない農法があると知り、秋則は無農薬のりんごを作ると宣言します。しかし、そんなに簡単にいくことはなく、毎年りんごには病気や害虫がつき花はつきません。
それでも8年間いろいろな方法を秋則は思いつき、美栄子と子どもたちは励まし続けます。そんな中、絶望した秋則は導かれるように山に向かい自殺しようとします。そこで虫もいない、青々を葉をつける立派な木を見つけます。不思議に思った秋則は、何もしない農法とは、本当に何もしないのだと気が付き、りんご畑で実践を始めます。雑草をからない、虫を駆除しない、むしろ共存させるとりんごの木はたちまち元気になりました。そして、苦節10年目、りんごの木に花が咲き、実がなりました。

山の中で一本の木を見つけるシーンは、わざとらしかったですが、死にたがっていたのに急に生きることに貪欲なった主人公の前向きな性格がよく現れていました。秋則はあきらめるということを知りません。そして、いつも笑って失敗しても何度でも立ち上がります。「笑うことは人間が持っている性能」と何度も言われるセリフに人々の底力を感じました。10年という歳月は映画ではあっという間でしたが、いつも笑って来年こそはという秋則と美栄子に本当に忍耐があり強い人間だと思いました。昭和50年代というと、段々と生活も豊かになり、便利で皆、農家なんて馬鹿らしいという時代だったと思います。そんな中での貧乏暮しは精神的にきつかったと思います。農薬を使えば楽になる、でも身体はボロボロ。それでは何のために生きているのかと教えてくれる映画でした。

奇跡のリンゴ DVD(2枚組)

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