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小さいおうち

山田洋次監督の「小さいおうち」を観てきました。先日、タキちゃん役の黒木華さんが賞をとって話題になった映画です。昭和初期の東京郊外にすむ家族の話を女中の目を通して描かれています。

 

さすが山田洋次監督だけあって、とても丁寧に撮影したんだなぁというのは伝わってきます。戦争中になのにどこか当初は他人事な感じだったこと、実はオシャレな洋食をいっぱい食べていた事。映画を観終わって感じたのは「とんかつ食べたい!!」でした(笑)それほど食事が美味しそうなのです。戦争で食糧難じゃなかったの?と疑問に思うとタイミングよくタキの妹の孫が私が疑問に感じたことを口にしてくれるのは何だかおかしかったです。

「奥様」である松たかこが不倫に走る役どころなんですが、確かに松たかこは綺麗でした。でも、相手役の吉岡君が…。初めて小さいおうちで出会ったときに「いいのよ~ちょっと違うの!いい感じなの!」と奥様がはしゃぐほどの男性にはちょっと思えなかったです。その後、色々な偶然が重なり二人が惹かれあい…となっていくのですが正直いつまでたっても魅力がわからないまま不倫がはじまっていきました。

更に、二人の不倫に悩むタキちゃんの前に唐突に表れる中島朋子。ちょっとネタバレになってしまうので詳しく書けませんが、最初は中島朋子だと私は気が付かなかったです。しかも出てきた意味もよくわからない。前後のつながりにこれは必要?って思ったシーンでした。
戦争がすすみ不倫の二人にも召集という別れが訪れ、東京大空襲があり…。小さいおうちは戦争という波に呑み込まれました。タキちゃんはその後ちいさな罪悪感を持ち続け独身で一生を終えます。

映画のあらすじは大きなどんでん返しがあるわけでもなく淡々と日常がすすんでいきます。不倫といってもベッドシーンすらありません。でも戦争で何十年も暗く貧乏でみじめな生活をしていたわけではなく、むしろとてもおしゃれな時代もあったんだと気付かせてくれます。そしてこの良い文化が戦争によってほぼ完全にリセットされてしまったのか…と戦争について考える時に別の視点から見ることを教えてくれた映画です。

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