読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

映画レビューブログ

おすすめ映画のレビューブログです

マリー・アントワネット

オーストリアから14歳でフランスへ嫁いできたマリー・アントワネット。冒頭の、国境を越えて嫁ぐ行程を描く場面から印象的でした。国境を超える境目で、全ての衣類を着替え、オーストリアからフランスの人間になる儀式が行われていました。時代と階級が違いすぎて、私たちには想像もできない、マリーアントワネットの結婚です。
 朝目覚めるときから大勢の女中たちに見守られ、着替えすら自らの手では行わないという、位の高さ。ヴェルサイユ宮殿での暮らしに戸惑うアントワネットと共に、驚きの連続です。しかし、見ているこちらが戸惑っているうちにも、アントワネットはそこでの生活を覚え、前向きに楽しみ始めます。贅沢三昧の毎日です。見るからにスイートな、かわいい色にあふれた贅沢なお菓子たちや、いろとりどりのドレスや靴。そんな贅沢を心から楽しむマリーアントワネットに、共感しない女子はいないでしょう。流行の最先端はマリーアントワネットが作っていくようです。お抱えの美容師に注文する盛り髪は、昨今の成人式なんて目じゃないくらい、高々と、笑えるほどに盛られています。軽快なロックにのせてお姫様の無責任な贅沢三昧が描かれていくところは、この映画の見せ所だと思いました。
 その後王妃となり、夫との微妙な関係を克服して、世継ぎを出産しますが、多くの人に見守られる中で行われる出産は、一人の人間でありながら世界の共有物であることを如実に語り、衝撃的でした。わが子に心を注ぐやさしい母親となったマリーアントワネットですが、子育ての為に用意してもらった別宅で、恋も謳歌します。そのドキドキ感と、幸福感。不倫であろうと非難されようと、恋は恋、女を幸せにするものなのです。恋にうつつをぬかすマリーアントワネットは、一番魅力的でした。
 しかし、不況の波にのまれ財政難に陥っていたのが、宮殿の外の世界です。、フランス国民は不満を募らせ、暴徒となって宮殿を襲います。そのときの、毅然とした態度は、王妃としてのプライドと、母としての強さに裏打ちされた、唯一無比のものでした。
 パステルカラーに彩られたお姫様の世界を描くガールズムービーとして、世界中の女の子の共感を呼ぶ映画です。そしてまた、マリーアントワネットの人物像を描いた物語としてもとても心に響くものがありました。

マリー・アントワネット (通常版) [DVD]

マリー・アントワネット (通常版) [DVD]