映画レビューブログ

おすすめ映画のレビューブログです

ショーシャンクの空に

私が今まで観た映画の中で一番大好きな映画です。

主人公アンディーは妻殺しの冤罪によって、終身刑の罪に問われ、
そしてショーシャンク刑務所に投獄されます。
もともと優秀な銀行員であった彼は、ショーシャンク内でその培ってきた能力を発揮し、
前向きに希望を持って生きていきます。

20年間という時間をかけて、自分の房の壁に外界に通じる穴をロックハンマーで掘り続けます。
そして、最後は自由を手にするんです。

獄中内で知り合ったレッドという老人との友情も描かれています。
前科者となった老人は、釈放後、生きる希望を失っていく人間が多い。
レッドもその一人であったが、アンディーはレッドに生きる力を与えます。

爽快感のある素晴らしい映画なんです。

私が一番好きなシーンはアンディーが刑務所内の放送室に閉じこもり、
ショーシャンク刑務所内に大音量でクラシック音楽を流すのです。
フィガロの結婚という曲です。
終身刑という普通ならば希望を持てない状況で、彼はひと時の自由を味わいます。
そして、服役中の人間もその音楽に癒されます。
とても観ていて気持ちのいいシーンです。
音楽は決して人から奪えない。
そう言い切るアンディの言葉に涙が出ました。

人間、完全に不利な状況に陥った時、どうなってしまうのか。
自暴自棄になり、何に対しても無気力になってしまうでしょう。
でも、アンディーは違ったんです。
静かにそして強かに、自分のできる事を考え実行していきます。
そういう彼の生き方が、周囲の人たちも変えていきます。
彼が自由の身になった瞬間、本当に私もしてやったりの気分になりました。

この映画を観ることによって、自分の気持ちが変わっていくように感じました。
もっと、いろいろやってみたい、強くなりたい、
自分の力によって人生をより良いものにして行きたいと思わせてくれます。

この映画が大好きだという人、本当に多いですよね。
洋画の中でも最高傑作に値する作品だと思います。
何度も何度も観たくなる映画です。

 

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その他の「ショーシャンクの空に」レビュー
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最強の二人

私がおもしろいと感じた映画は最強の二人です。

 

内容は、大金を持っているけれど首から下がマヒしているイタリア人の男性が新しい自分の世話係を募集して多くの介護経験者などが面接に来る中で1人だけスラム街出身者の無職の黒人男性が失業保険をもらうために面接に来ますが、そのやる気も興味も示さない態度が気に入られ採用されます。

 

最初は介護の経験もない黒人男性がうまくできずにいますが、彼はたとえお金持ちの富豪であっても雇い主に媚びたり特別扱いしたりすることなく接していくことで雇い主の富豪が徐々に彼に心を開き今までは体験できなかった恋愛や冒険を経験していく話です。最後は警察に捕まった弟の面倒を見るために介護の仕事を辞める黒人男性ですが、数年後映画のモデルになった雇い主と黒人男性の暮らしの様子が流れて終わります。

何よりも面白いのが、介護をする黒人男性が話す言葉や、周囲の人との関わり合いの中で見える面白いやりとりやユーモアです。さらに話の展開がとてもテンポ良く進むので最後のシーンでは時間がこれほど経っていたのかと思うほど心地よさともっと二人の生活を見てみたいという気持ちになります。

実際には色々と考えさせられる話ですが、この黒人男性の決して恵まれてはいない環境にいながら明るく誰にでも公平にユーモアあふれた接し方で生きている姿が映画全体を暗くすることなく快活なものにしています。

黒人やスラム街と聞くと誰でも敬遠したくなるような境遇で、実際に自分が雇い主であれば安心しては雇えないような気持になりがちだが、この話からは人種やその人の境遇ではなく1人の人間として周囲の人間と接することで、本当の信頼関係が生まれそれらが予想を超える奇跡を生むこともあるということを感じました。

裕福な暮らしをする人がいる一方で貧しい暮らしをする人も描かれていますし、確かにお金がある人たちは不自由なく暮らすことはできるけれど心に様々な問題を抱え決して豊かな生活を送っているとは限らない人間模様からたくさんのことを考えさせられます。

1つの国の実話から現代の世界にある様々な格差や、そこから生まれる不幸な出来事について想いを馳せ解決の糸口のヒントをぼんやりと考えることができる映画でした。

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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

もうこの映画の上映から二十年近く経つという事実にまず驚かされます。新劇場版は見たことあっても、旧劇場版は見たこと無いという人も多いことでしょう。私の場合、この映画を見た時のなんともいえない気分は、今でも簡単に思い出せます。特にアスカが好きだったので、しばらく嫌な気持ちが続きました。また、上映終了時の劇場全体を包む独特の空気、他の映画ではなかなか味わったことがありません。まさか「Q」で同じことが起こるとは思いませんでしたが。

前代未聞の終わり方をしたテレビシリーズ最終2話分のリメークというか、完全新作ですが、冒頭から衝撃的です。シンジがアスカの病室でアレするわけですが、これほどはっきりこの手のシーンを描いたアニメってこれくらいじゃないでしょうか。後にも先にも見たことないです。間違って入ってしまった親子連れの人とか早速帰りたくなったと思われます。

途中までは良いんです。人類補完計画が発動する辺までは間違いなく傑作だと思います。特にキッチンでシンジがアスカの首を絞める場面で「甘き死よ、来たれ」が流れるところとか、鳥肌が立つくらい感情が揺さぶられます。ただ、その後の自主制作映画のようなノリ、特に実写シーンとか全く不要。当時も散々言われましたが、今見てもいらないですね。まさに監督の自己満足。まあこの辺りも含めてエヴァらしいといえばエヴァらしいですが。

よくエヴァについては謎がどうとかよくわからないとか言われますが、そんなことはないのでは。そもそも制作側がそんなに深く考えて作っていない気もするし。この映画もラストシーンの解釈についていろいろ議論されましたが、意見は様々あっても、難しいということはないと思います。

個人的には面白い作品だと思いますが、よく出来た傑作かと言われると疑問符がつきます。何度か見返していますが、見るのは人類補完計画発動の辺りまで。それ以降はほとんど見ないですね。ちなみにこの映画のタイトル、略して「エヴァまご」ですが、スロットの名機があるので、ギャンブル好きな人の間では「エヴァまご」といえばスロット、ということになってます。

黒いオルフェ

ブラジルのリオデジャネイロで毎年行われるサンバの祭典「リオのカーニバル」に出場するとあるチームのリーダーである主人公は普段鉄道で勤務しています。
そこに若い美しい黒人の女の子がいとこに会うといって汽車(電車?)に乗って土地勘のない街をうろうろしていました。主人公には街のなかでも一番に綺麗な彼女が
いたがそれは一方的なもので主人公はそのよそから来た少女に恋をしてしまいます。嫉妬深い彼女の目をかいくぐってはその少女との恋は次第に熱くなり「カーニバル」の日に近づいていきます。
 しかし本当のところ彼女はいとこに会いに来たのは理由ありで実は死神に追われていたのでした。死神は至るところから出没し彼女を脅かし、主人公の周りにいる人たちを傷つけていきます。彼女は主人公に心を開いてはいくものの半ばその運命を受け入れているようすで最終的にはすごく悲劇的な事故によりその命を落としてしまいます。

 私はこの映画を見る前にサウンドトラックのCDを持っていました。何気なく購入したものだったのですがCDを聞き始めて聞こえてくるあの鼻声のような歌はどこか
懐かしく(もちろんとても有名な曲なので様々な人のカヴァーをどこかで聞いていたのでしょう)とても衝撃を受けたことを覚えています。しかしこの映画はレンタルビデオ店ではあまり見ることもなく、別段探そうとも思っていなかったのでただその音楽を聞き映画のワンシーンであるジャケットを眺めてはいつか見てみたいものだと思っていたのでケーブルテレビで放送されると知ったときは本当にうれしかったです。
 映画も音楽と同じで本当に良かったです。
 
 おもしろかった場面は主人公が事故とはいえ自らの手で殺めてしまった彼女のことを思い途方に暮れ苦しんでいるときに死んだ人間に会うことができる霊媒師のところへいくところです。サウンドトラックだけを聞いていたときは1曲だけなんか不思議な音楽が入ってるなあと思っていましたら映画を見て理解しました。

黒いオルフェ Blu-ray

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劇場版 銀魂 完結編 万事屋よ永遠なれ

この作品はアニメ「銀魂」の完結編として作成されたものです。原作者である空知英秋氏の完全書き下ろしであるため、テレビ放送シリーズを含めて本当に最後の「銀魂」のエピソードとなります。
ストーリーは、時間泥棒と称する謎の生命体(実はロボット)によって未来へ時空移動させられた主人の坂田銀時が、ウイルスにより荒廃してしまった街で失踪中の自分自身とウイルスが蔓延した謎に迫る、という内容です。ストーリー上、銀時は未来では死亡していることになっていたのですが、話が進行にするにつれて、ウイルスが蔓延した事件に関わってしまい、それが理由で失踪してしまった、という展開になっています。
ストーリーの概要だけでは、何となく暗い雰囲気の印象になってしまいますが、テレビ放送シリーズの雰囲気を踏襲し、笑いと爽快感、そして感動があります。テレビ放送シリーズを見ていない方にもストーリー展開は解釈できると思いますが、やはり完結編らしく主要キャラたちのつながりをテーマにしているので、テレビ放送シリーズを見ていないと、感動は薄くなってしまうでしょう。
主要キャラたちのつながりをテーマしているという点がこの映画の見所であり、”未来へ時空移動”という言葉を上述していますが、主人公が未来へタイムワープしている時点でタイムパラドックスが発生する可能性が生まれるため、必然的に主要キャラたちの「出会い」が無くなってしまう可能性が生じてしまうのです。
また、もう一つの見所は坂田銀時以外の主要キャラの未来の姿です。坂田銀時の下、万時屋(よろずや)の従業員だった新八と神楽は、少年/少女から大人の男性/女性へ成長し、体格や容姿が変わっている点に驚かされます。更に剣術・体術も格段に成長し、たくましくなっています。ある意味では、立派に成長した二人の姿に喜びさえ感じます。
新八と神楽以外の主要キャラもそれぞれ立場(職業)が環境が変わっていて、このあたりはさすがの空知節で「なんでこうなるの~」というような変容ぶりで笑わせてくれます。特にエリザベスという見た目がオバケのQ太郎のキャラが、顔以外が完全に人間型に変わっている点は大爆笑でした。
「銀魂」は世界観からして荒唐無稽で吹っ飛んだものですが、人間にとって強い意志と行動力が大事なこと、また綺麗ごとも大事だが、ありのままを大事にすることの必要さも教えてくれます。

銀魂 Blu-ray Box シーズン其ノ壱【完全生産限定版】

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奇跡のりんご

奇跡のりんごは無農薬のりんごを作った農家の実話をもとにした映画です。りんごという果実は、とても小さな果物でした。それを人間が改良に改良を重ね、今のように大きく甘くしました。しかし、病気や害虫が多く、日本での栽培は青森だけになりました。病気や害虫駆除にはたくさんの農薬を散布します。その農薬のせいで多くの農家の人が苦しめられていました。
その一人が秋則の妻の美栄子です。寝込んだり、発疹が全身に現れたりといたたまれななくなった秋則は、減農薬に取り組みます。それでも農薬を使うので、美栄子の具合は格段に良くなくることはありません。たまたま手に取った本に、何もしない農法があると知り、秋則は無農薬のりんごを作ると宣言します。しかし、そんなに簡単にいくことはなく、毎年りんごには病気や害虫がつき花はつきません。
それでも8年間いろいろな方法を秋則は思いつき、美栄子と子どもたちは励まし続けます。そんな中、絶望した秋則は導かれるように山に向かい自殺しようとします。そこで虫もいない、青々を葉をつける立派な木を見つけます。不思議に思った秋則は、何もしない農法とは、本当に何もしないのだと気が付き、りんご畑で実践を始めます。雑草をからない、虫を駆除しない、むしろ共存させるとりんごの木はたちまち元気になりました。そして、苦節10年目、りんごの木に花が咲き、実がなりました。

山の中で一本の木を見つけるシーンは、わざとらしかったですが、死にたがっていたのに急に生きることに貪欲なった主人公の前向きな性格がよく現れていました。秋則はあきらめるということを知りません。そして、いつも笑って失敗しても何度でも立ち上がります。「笑うことは人間が持っている性能」と何度も言われるセリフに人々の底力を感じました。10年という歳月は映画ではあっという間でしたが、いつも笑って来年こそはという秋則と美栄子に本当に忍耐があり強い人間だと思いました。昭和50年代というと、段々と生活も豊かになり、便利で皆、農家なんて馬鹿らしいという時代だったと思います。そんな中での貧乏暮しは精神的にきつかったと思います。農薬を使えば楽になる、でも身体はボロボロ。それでは何のために生きているのかと教えてくれる映画でした。

奇跡のリンゴ DVD(2枚組)

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乾き

韓国の鬼才、パク・チャヌク監督の作品で、2009年に公開された作品です。
『オールド・ボーイ』や、『親切なクムジャさん』を観たという方も多いのではないでしょうか。

舞台はとある田舎町。
神父として神に祈りを捧げていたある男が、とある人体実験によりヴァンパイアとしての能力を手に入れる。
永遠の命を手に入れた神父は、日々血を求めてさまようが、神父である彼は人を殺めることができない。
そこで病院へ忍び込み、輸血中の患者から血液パックを拝借してジュースのように飲む日々が続いていた。

神父のところには、信心深い人たちが集まり、度々食事会が繰り広げられる。
そんな中、訪れたあるお店には美しい女性が働いていた。
お店はほどほどに、飲んだり食べることを楽しみに生きていた姑には、愛息子がおり、
姑は働いていた美しい女性を嫁にし、半ば監禁している状態で家の中に閉じ込めていた。

そんな環境にストレスを感じていた女は、夜中に家を抜け出し、裸足で何度も走ることでストレスを解消していた。
あるとき、神父にその姿を見られることから、2人の仲は急接近していく。

お互いにどんどんと惹かれあうも、彼女には姑の愛息子が旦那としている。
彼の存在が邪魔になったことから、彼女は神父に嘘をつき、彼を殺してしまう。
しかし嘘はバレてしまい、怒った神父は彼女を殺めてしまう。
焦った神父は、なんとか彼女を取り戻したいと自分の血液を飲ませ、ヴァンパイアにしてしまう。
息を吹き返した女は、生きた血を求めて惨殺を繰り返すヴァンパイアと化してしまい、結果的に神父は心中を図りお互いの存在を消していく。


なんて気持ちの良いエンターテイメントなんだろう!
観終えた後の満足感はとても大きいものでした。
ヴァンパイアといえば残虐というイメージが、神父であることから払拭され、
血液パックをジュースのようにチューチュー吸う様はチャーミングでありコミカルです。

惨殺を繰り返すシーンは、一見グロテスクにも思えますが、
パクチャヌク監督の作品は、大量の血液が流れていてもどこかスタイリッシュな雰囲気になります。

場面展開も早く、意表をつくことも多い作品。
普通のエンターテイメントに飽きてきた方には、新しい感覚で楽しめる映画ではないでしょうか。

渇き [DVD]

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華麗なるギャツビー

『華麗なるギャツビー』はバズ・ラーマン監督による2013年公開のアメリカ映画です。アメリカを代表する作家スコット・フィッツジェラルドの小説を、忠実に映画化しています。
物語は、ギャツビーの友人トビー・マグワイア演じるところのキャラウェイの視点で展開されます。ニューヨークの郊外、キャラウェイの隣家にそびえ立つ大邸宅では夜な夜な絢爛豪華なパーティーが繰り広げられていました。その豪邸の主人はギャツビーという人物らしいのですが、パーティーの出席者は誰もそのギャツビーに会ったことがありません。にもかかわらず人々は、勝手に邸宅に押しかけてはパーティーを繰り広げているのです。しかしキャラウェイは唯一ギャツビーから正式な招待状を貰って、パーティーに参加するのでした。
パーティーの場で、キャラウェイは若い富豪に出会います。彼こそがレオナルト・ディカプリオ演じるところのギャツビーなのでした。ギャツビーはある目的のためにキャラウェイと親交を結ぶのです。ギャツビーはキャラウェイを遊びに連れ出します。ギャツビーの語る事柄は従軍経験のことであれ、オックスフォード大出身であることなど、どれも壮大な話であるためキャラウェイは彼のことを信用できませんが彼のことを憎めいない人物と見なすようになります。
かつてギャツビーは富豪の娘デイジーと恋仲になるものの、戦争のために結婚することが出来ず、デイジーは鉄道王ブキャナンと結婚していたのです。そこでギャツビーはデイジーを取り戻すため富を築き、ブキャナンの邸宅の対面に自らの邸宅を建ててパーティーを主催し、時が来るのを待っていたのです。
そしてギャツビーはキャラウェイの協力を得て、デイジーと再び出会うのでした。
『華麗なるギャツビー』はこのように、ひたすら一人の女性を思い続けていた男性が、その女性を手に入れるために努力をし続けるという恋物語です。いかにも軽薄で胡散臭い存在に見えるギャツビーをレオナルド・ディカプリオが好演しています。
この物語におけるギャツビーは毎夜豪勢なパーティーを繰り広げ、高級車や酒など豪華な文物で周囲を彩っているにもかかわらず、たった一人の女性を入手できないでいるために、空虚感を抱いてもだえ苦しんでいます。その様子を見るとき、ギャツビーの存在そのものが、物質的に豊かであるにもかかわらず、内実が貧しい「アメリカ」という存在とダブって見えてくるのです。
そしてこの『華麗なるギャツビー』は、アメリカ映画であるにもかかわらず悲しい終わりを迎えます。どんなに人は努力をしても得られないものが存在するという悲しいメッセージを残して。
『華麗なるギャツビー』はアメリカの抱える華やかさの裏に潜む悲しさを表していて、それが長期休暇を表明した主演のレオナルド・ディカプリオとも被ってくる、感慨深い映画となっています。

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下妻物語

私が大好きな映画の一つに、「下妻物語」という映画があります。
10年前の2004年に公開された映画で、若き日の深田恭子さん、この作品が演技デビュー作品となる土屋アンナさん、お二人が主演を演じられています。
作中の舞台は現代日本の茨城県下妻市です。
桃子という高校生の少女が主人公で、彼女の名は桃子。
田んぼに囲まれた暮らしをしているのですが、憧れはフランスのロココ時代。
お姫様ファッションを模した、ロリィタファッションが命の女の子です。
フリフリの日傘に、レースやリボンでいっぱいのロリィタ服、深田恭子さんの容姿に似合っていてとても可愛らしく見所のひとつです。
桃子は、徹底した自分の主義があり他人に冷たいところもありますが、自分の信念をハッキリ持っている女の子です。
また、もう一人の主人公であるイチゴ。
彼女はバリバリのヤンキーで、レディースに所属して改造した原付をパラリラパラリラ…と乗り回している女の子です。
イチゴもまた、見た目や性格は桃子と全く違えど、自分の信念をしっかり持ち続けている女の子でした。
ちょっとおバカなところもあり、そこもまた面白く見所となっています。
監督に見初められ抜擢された、土屋アンナさんが演じています。
金髪ヤンキー姿が似合いすぎて、土屋アンナさんそのままのイメージのような役です。
ストーリーは、全然違う二人なのだけれど、一人きりでも信念や主義主張、大切なものを自分の中に二人はしっかり持っており、二人の出会いから生まれる友情物語が描かれていきます。
最初はお互い、なんなんだこいつと言った感じの二人なのですが、何故か馬が合うのかだんだんと行動を共にするようになっていきます。
イチゴが失恋をした時に、「泣いていいよ」と言う桃子はカッコイイです。
それに対して泣くイチゴのシーンがとても印象的でした。
桃子は「近づかないでください」と、序盤でイチゴに言うのですが、イチゴが恋をした時にからかう桃子は無邪気で本当に可愛いです。
ラストの、桃子がイチゴを助けに行くシーンはかっこよかったです。
私は、この映画を見て、自分の信念を大事にして生きることはかっこいいことだと思いました。
他の出演者の面々も2014年の今見るととても豪華な方ばかりなので、是非一度ご覧になってみてください。

下妻物語 スタンダード・エディション [DVD]

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永遠の0

この映画は、特攻隊で死んだ祖父である宮部とその孫の二つの時代を中心に描かれた作品です。祖父の話は、生き残った元海軍軍人の話から描かれていきます。孫達はその祖父の生涯を聞き取り、臆病者と罵られてなお生き残ることに執着した祖父が、何故特攻隊を志願したのかを突き止めていく話となっております。
 私は原作も読みましたが、原作に比較すると、孫であるきょうだいの話は大分削られています。また、孫達が調査をはじめるきっかけや、調査途中で起こる出来事、宮部について語る元軍人に関して、かなり改変されているところもありますが、映画のテンポを削ぐことがなかったので、これぐらいで良かったと思います。
 この作品に関して良かった点は、まず祖父役を演じた、岡田准一の演技です。軍人でありながら優しい物腰である宮部の短い生涯を見事に演じきっております。後半になるにつれて、宮部の精神が変わっていっていることが、外見と演技の変化から分かりやすくなっております。
 次に良かった点は、演出に関してです。あるシーンにおいて、同じ映像が使用されているのですが、語る人の視点によって撮るカメラの位置が変化しています。また、原作ほど親切に事実を明示していない点があるのですが、想像の余地を残すという点においては、映画の方が良かった点もあります。
 最後に、宮部や特攻隊の隊員に関して単純に賛同、または非難される作りになっていない点です。前半で出てくる元軍人からは、臆病者と罵られてばかりですが、途中から宮部の信条に100パーセント賛同するわけではありませんが、理解者の視点による語りが入ったり、かと思えば宮部を心底憎んでいる人物による語りが入ったりします。戦争や軍事に関しても、単純に反戦あるいは戦争賛美にはなっていません。
 この映画は、とにかく考えさせられる映画だと思います。戦争を経験していない世代にとっては、軽々しくあの時代を語ることが出来なくなるかもしれません。それほど、心に残る映画でした。

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映画 怪物くん

映画「怪物くん」を家族と一緒に見ました。
以前から怪物くん役の嵐の大野くんの好演がテレビなどで報じられていたので、実際のところどうなのか、そしてなんと言っても藤子不二雄の原作ということで、
興味があり子供たちと一緒に見ることにしました。
内容はコミックマンガとはかけ離れていて、カレーの王国に紛れ込んだ怪物くんたちが悪者をやっつけてお姫様を助ける…といった王道のストーリーでした。
カレー王国については少しわかりにくい設定でしたが、脇役がかなりの大物だらけだったので、その変装振りが大人からすると面白かったです。
子供たちもどこまでストーリーを理解できたかは不明ですが、親となった私からすると、安心して見せることのできる作品のひとつだと思います。
でも、全体的に画像が暗く、怪物くんの独特のカラフルな衣装などがわかりにくかったのが残念。
CGも駆使した作品でしたが、映画のドラえもんのように、映画ではジャイアンが頼もしかったりするように、
怪物くんと仲間たちの人となりをもっとふかぼりしてほしかったです。
嵐の大野くん好きには楽しいと思います。
子供と一緒に見ることができたので、親子や家族での共通の話題になりますし、
今は怪物くんはテレビで放送していないので、見ることができてよかったです。
ストーリーはかなりファンタジー色の強いものでした。
見たこともないような化け物、スターウォーズにでてくるような生き物がたくさん出てきます。
もしかしたら幼稚園の子供には暗いトーンの画像も伴って、怖く映るかもしれません。
たぶん、コミックなどではカレー王国はなかったと思いますが…。
大人になった私からするとかなり無理やりな設定に感じてしまい、
いかにも日本人がカレー王国の国民として踊っている姿は少しいらないのでは…と思ってしましました。
怪物くんの性格もかなりわがままな設定でしたがそんなでしたっけ?
見た後に、いい意味でも悪い意味でもあまり記憶に残らない作品でもありました。

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悪魔を見た

『悪魔を見た』はキム・ジウン監督による韓国映画です。
雪の日に、ある女性が婦女暴行を受けて殺されるシーンから映画は始まります。その女性は韓国の諜報機関であるKCIAの職員の婚約者だったのです。
婚約者を殺されたKCIAの男性職員は復讐心に燃えて、犯人を追い詰めようとします。イ・ビョンホン演じるKCIAの男性職員が主人公です。
主人公は様々な情報や機器を駆使して、犯人を特定し、犯人の拘束に成功します。そしてここからが『悪魔を見た』が多くの映画と異なるところです。
主人公は犯人を捕らえた後、犯人にGPSが内蔵された盗聴器を飲ませ、犯人を解放してしまうのです。
解放された犯人は、性的倒錯者に相応しく次々に婦女暴行を働こうとします。その度に主人公であるKCIAの職員が現れて、犯人に暴行を加えるのです。
この『悪魔を見た』は恋人を殺された男性による復習譚なのですが、この点がきわめて優れている点です。
通常の復讐譚であれば、犯人を捕まえるところで映画は終了しますが、『悪魔を見た』では映画の序盤で犯人を捕まえてしまうのです。
しかし、それからが復讐の始まりなのです。
イ・ビョンホン演じるKCIAの職員が、どうやって犯人を苦しめ、追い詰めていくのか。
映画には生々しい暴力が溢れていて、見ているだけで痛みを感じてしまうほどです。
アメリカのハリウッドがこの映画の権利を買ってリメイクしようにも、その残虐性が酷すぎるためにうまくリメイクできないというほどに、暴力の衝撃度は高いものがあります。
しかしその暴力は復讐を遂げるためになされるのです。
韓国は「恨(ハン)」の国だと言われます。歴史上、周辺国から支配されることが多かったために「恨」の感情が根強いと言われています。
復讐譚を取らせたら、韓国に優る国はありません。
映画の終盤、最後に遂げられる復讐の方法は、常軌を逸していて凄まじいものがあります。
そしてその最終的な復讐を遂げた後、主人公は道路を歩きながら泣くのですが、その時のイ・ビョンホンの演技がとても素晴らしい。スタイルが良く色気に溢れ、繊細さと凶暴さが同居している、日本にはいないタイプの俳優さんです。
最近の韓国映画は素晴らしいものが多いのですが、この『悪魔を見た』も間違いなく韓国映画を代表する傑作に違い有りません。

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ロング・エンゲージメント

第一次世界大戦下のフランスでの物語です。19歳のマチルドが、戦地で消息を絶った恋人のマネクの生存を信じて、マネクの消息を辿っていきます。
マチルドは幼い頃に小児麻痺を患い片足が不自由、また両親を亡くし叔父夫婦に育てられてきました。マチルドを気遣うやさしい少年マネクと仲よくなり、海辺の灯台に一緒にのぼっては、絆を強めていきます。そうして成長し、恋人同士になります。そんな二人のピュアな恋を描いたシーンは、透明感にあふれ、涙がでるほどに幸福で心強く、あたたかいのです。
 戦地に赴いたままのマネクの情報の端をつかんだマチルドは、マネクと一緒にいたと思われる兵士たちの遺品を頼りに、不自由な体であちこちへ出向き、手紙を書き、人に会って話をきき、捜索を続けていきます。そうして出会う兵士やその縁者たちそれぞれの、味のある個性がとても面白く、ひきこまれていきます。マチルドが雇った探偵ジャルマン・ピール、両親の遺産を管理し幼い頃からマチルドを支えてきた弁護士、そして突然現れて新たな展開をもたらす、際立った個性の持ち主セレスタン・プー。マチルドの懸命の捜索を、それぞれの思いから、助ける様子はとても興味深く感じました。
 育ての親である叔父夫婦とすごす場面は、家庭のあたたかさや家族の愛とともに、恋人への思いだけは家族とも共有できない、マチルドの孤独も感じさせます。
マネクと過ごした兵士たちそれぞれの物語にひきこまれていくうちに、マチルドの捜索では謎が解けたり迷宮入りしたり、あきらめたり希望をつないだりしていきます。
 映画の中で特に印象的なシーンは、兵士の恋人だった売春婦のティナが、次々に恋人の仇をうっていくところでした。恋人を死に追いやった人間を追い詰め殺すために、自分の持てる限りの力を使い、それをやり遂げることで自分が罪を背負い刑を受けることなどもはやどうということもない、というティナには、女の強さと美しさが、いやというほど映し出されていました。
 全編がセピア調の画面は本当に美しく、当時を再現する背景や衣装、壮大なセット等にも目を見張るものがありました。ピュアな若い恋人だったマチルドとマネクを、戦争がどう変えたか、どう変えなかったのか、何より大事なものに気づかされるラストシーンの、静かに輝く風景は、心に残ります。

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レミゼラブル

レミゼラブルはとても長い映画です。
そしてもともとミュージカルなので最初から最後まで全て歌で物語がすすんでいきます。
内容は、フランス革命でとにかく庶民は荒れています。
その中で人々が必死で生き、必死で戦う、そんな内容です。
歌も良いメロディーで歌詞も心に響くものが多く、私は二度映画館で見ましたが二回とも泣いてしまうぐらい感情移入をしてしまう映画です。
複数の登場人物の目線で上手く、物語がすすんでいき、色々な登場人物の感情を味わうことができます。
みんななんとも言えない葛藤の中で生きているんだなぁと感じながら、貧困の苦痛などとにかくめちゃくちゃな時代だったんだと思い知らされます。
主人公のジャンバルジャンは妹のためにパンを一つ盗んだだけで何年も刑務所に入っています。その男性が仮釈放されて、そのまま逃げ、数年後に市長になっていて、やがて刑務所時代の警察官に、市長はあの逃げた囚人だとバレてしまいます。
正 義を貫き通し、絶対に自分は間違っていないと、ジャンバルジャンは絶対に許せない、逃がしてはならない、見逃してはならないと真っ直ぐ突き進み、追い続け る警察官と、パンを一つ盗んだだけで何故ここまでされないといけないのか?せめてもの償いの為に必死で市長に上り詰め、世の中を良くしようとしたジャンバ ルジャン。
最後まで2人の価値観が交わらない切なさをすごく痛感します。
2人とも間違っていないからこそ、そして映画を見ている人は誰でも2人の気持ちを理解することもできると思います。
そのような葛藤を上手に映画で表わしています。
役にたつことはこれといってありませんが、この映画は教養の一つになると思います。
ヴィクトルユゴーのとても有名な作品ですし、長年愛され続けている物語で、そして歴史的なので、話の話題にもとても良いのではないかと思います。
映画に関しては、キャストも豪華で人気で有名な俳優ばかりが出演しています。みなさん演技はもちろん、歌も上手いので、更に感動します。

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小さいおうち

山田洋次監督の「小さいおうち」を観てきました。先日、タキちゃん役の黒木華さんが賞をとって話題になった映画です。昭和初期の東京郊外にすむ家族の話を女中の目を通して描かれています。

 

さすが山田洋次監督だけあって、とても丁寧に撮影したんだなぁというのは伝わってきます。戦争中になのにどこか当初は他人事な感じだったこと、実はオシャレな洋食をいっぱい食べていた事。映画を観終わって感じたのは「とんかつ食べたい!!」でした(笑)それほど食事が美味しそうなのです。戦争で食糧難じゃなかったの?と疑問に思うとタイミングよくタキの妹の孫が私が疑問に感じたことを口にしてくれるのは何だかおかしかったです。

「奥様」である松たかこが不倫に走る役どころなんですが、確かに松たかこは綺麗でした。でも、相手役の吉岡君が…。初めて小さいおうちで出会ったときに「いいのよ~ちょっと違うの!いい感じなの!」と奥様がはしゃぐほどの男性にはちょっと思えなかったです。その後、色々な偶然が重なり二人が惹かれあい…となっていくのですが正直いつまでたっても魅力がわからないまま不倫がはじまっていきました。

更に、二人の不倫に悩むタキちゃんの前に唐突に表れる中島朋子。ちょっとネタバレになってしまうので詳しく書けませんが、最初は中島朋子だと私は気が付かなかったです。しかも出てきた意味もよくわからない。前後のつながりにこれは必要?って思ったシーンでした。
戦争がすすみ不倫の二人にも召集という別れが訪れ、東京大空襲があり…。小さいおうちは戦争という波に呑み込まれました。タキちゃんはその後ちいさな罪悪感を持ち続け独身で一生を終えます。

映画のあらすじは大きなどんでん返しがあるわけでもなく淡々と日常がすすんでいきます。不倫といってもベッドシーンすらありません。でも戦争で何十年も暗く貧乏でみじめな生活をしていたわけではなく、むしろとてもおしゃれな時代もあったんだと気付かせてくれます。そしてこの良い文化が戦争によってほぼ完全にリセットされてしまったのか…と戦争について考える時に別の視点から見ることを教えてくれた映画です。

小さいおうち [DVD]

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